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Archive for 2月, 2009

待望のMullard 限定入荷のお知らせ

木曜日, 2月 26th, 2009

今日は、皆様に良いご報告がございます。数量限定ではありますが、待望のMullard(ムラード)を入荷することができました。

しかも、今回は、EL34,12AX7およびEL84というフルラインナップです。 これらのMullardたちといえば、48時間にも亘る自社エージングと測定を無事済ませ、静かに発売のときを待っています。

詳しいことは後ほど。

まずは、お客様よりも一足早く、入荷したてのMullardでBGMを聴くとしましょう。

執筆場所

VINTAGE SOUND OFFICE

今日のドリンク

  • カテゴリ ミネラルウオーター
  • 温度 常温 富士山のバナジウム天然水(アサヒ飲料)
  • 特徴 軟水の飲み易さ魅力で、オフィスの常備水の一つです。冬なので、冷やさずに常温でいただきます。 

 

今日のBGM

私の定番アルバムになりつつあります。

  • アーティスト  BILLY JOEL(ビリー・ジョエル)
  • タイトル PIANO MAN THE VERY BEST OF BILLY JOEL
  • レーベル SONY MUSIC MHCP 553

ピアノ・マン:ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ビリー・ジョエル

 

今日の真空管

これらの真空管でBGMを実際に聴きながら書いています。

KT77 GOLD LION

ガラス管壁に淡いシルバーで目立ちすぎず、しかしながらしっかりと存在感を主張しているかのようなMullardのロゴが象徴的で、プレート電極もシルバー系のグレーであることから、全体的にいぶし銀の雰囲気がある真空管です。なにかをやってくれそうな期待感が漂っています。

 

外観スペック

  • 管全高 113mm
  • 管実効高 101mm(ハカマ下面〜管頂面)
  • ガラス部径 52mm
  • ハカマ径 41mm
  • ハカマ色 ブラック
  • ガラス部プリント 「JJ KT88」ロゴ
  • ハカマ部プリント 無し 
  • ゲッター形状 4連リング
  • ゲッター位置 頂部
  • プレート形状 3穴断面コ字 張り合わせスポット溶接(ウイング付)
  • 重量 100g/本
  • 箱サイズ 56×56×132mm

試聴レポート

ビリージョエルの透き通った声であることは確かなのですが、キラキラした高域でもなく、中低域にパワーバランスがシフトしているどっしり感が聞き手に安心感を与えるとともに、聴き疲れしません。

ムラード復刻品とは言え、問い合わせが多いのも改めてうなずける一本で、お客様の真空管アンプでどんな仕事をしてくれるか、期待できそうです。

今回入荷したMullard(ムラード)は、かつてヨーロッパの銘球としてTelefunken(テレフンケン)と肩を並べた著名ブランドの復刻品(ロシア製)で、いわずと知れた高人気管です。

このMullardが日本の真空管市場から姿を消して、早くも1年半が経過しました。この販売休止期間中、ヴィンテージサウンドには、「ムラードの12AX7の在庫ありますか」、「前回買ったムラードのスペアが欲しい」等のお問い合わせがコンスタントに月に数件あります。月に数件ながら、コンスタントにお問い合わせがあること自体、販売店側にとっても驚きです。

つい先週も、2年前にEL34 Mullard マッチドペアをご購入いただいたお客様より、真空管アンプを新規購入したのでムラードに載せ替えしたい旨のお問い合わせがありました。その時点では、未入荷だったため、入荷予定をお知らせするにとどまりましたが、ムラードの根強い人気の証明でもあります。

今回は、EL34,12AX7そしてEL84という言わずと知れた人気真空管の三種ですが、継続入荷が困難のため数量限定での発売となります。また、いずれの真空管も入荷本数が少ないため、ハイエンドクラス(48時間エージング、120日保証)のみの設定となります。

三種のうち、昨年末にEL34のみを限定発売した際には、48時間を待たずに完売してしまいましたので、いかにお客様の需要が高いかを実感した次第です。

一方、12AX7とEL84の発売は、1年半ぶりという長いブランクがありますので、お客様の反応が非常に楽しみです。きっと喜んでいただけると思います。

以上

2009.2.26

Good music !

    決算と最初のハードル マッチドペア

    月曜日, 2月 9th, 2009
    こんにちは、 真空管専門店 ヴィンテージサウンド 代表の佐々木です。 

    ブログの更新が遅れておりましたが、この1週間は、顧問会計士の先生へ提出する決算資料の作成に追われておりました。私が会社を興してからちょうど10年が経ちますので、決算も10回目となります。 よく、「決算書は経営者の通信簿である」と言われておりますが、まさにその通りです。 「一度でいいからオール5をとってみたい」というのは、全経営者に共通する夢ですね。

    はたして結果は、いかに。 昨年は、前半が原油高、材料費高騰による真空管の仕入れ値の急上昇、後半がリーマンショックから始まった世界同時不況による消費者マインドの冷え込みという悪材料が揃ってしまった割には、過去最高の売り上げを達成することができました。 これも、ヴィンテージサウンドの真空管に対する考え方が多くのお客様にご支持をいただけた結果であろうと思いますが、 お客様には、ただ、ただ、感謝の言葉しか出てきません。

    「本当にありがとうございました」

    しかしながら、喜んでばかりもいられません。決算資料を作成していると、昨年の経営状況が走馬灯のように時系列で甦ってくるとともに、反省点、言い換えれば、経営課題がつぎつぎと出てきます。私は、この時期を、「1年間の反省タイム」と呼んでいるのですが、今回の反省点は、つぎの2点です。

    第1の反省点

    お客様とのコミュニケーションが足りない

    第1の反省点は、対面販売を行わない通信販売の宿命ではありますが、電話、メール、FAX、手紙等のあらゆるツールを使って、一人でも多くのお客様とコミュニケーションできる環境を整えることはもちろんのこと、お客様に高いレベルでご満足いただけるようコミュニケーションスキルの研鑽に努めてまいりたいと思います。

    第2の反省点

    真空管に関する情報開示の圧倒的な不足

    第2の反省点は、去年の年度始めに今年こそはやろうと決めて意気込んでみたものの蓋を開けてみると全くできなかった真空管情報の提供です。お客様の真空管スキルの向上を目的としたものです。

    本年度は、本ブログの開設や、間違いだらけの真空管選び真空管の互換性FAQ等のコンテンツをWEBサイトで公開するという幸先の良いスタートを切ることができましたので、あとは内容の拡充を図るだけです。これが本年度の優先課題となりそうです。

    ようやく、決算準備から解放されましたので、今日から気分を新たに書き綴ってゆきます。 それでは、いつものように、執筆場所、ドリンクおよびBGMのご紹介からスタートします。

     

    執筆場所

    VINTAGE SOUND OFFICE

     

    今日のドリンク

    カテゴリ レギュラーコーヒー 温度 HOT 豆 スターバックス カフェエスティマブレンド 点て方 紙フィルタードリップ 特徴 飲み口が非常にスムーズで柑橘系のようなさわやかな後味です。朝の仕事始めにぴったりです。

     

    今日のBGM

    アーティスト 綾香   タイトル Sing to the Sky レーベル WARNER MUSIC JAPAN  WPZL-30090/91

    ピアノ・マン:ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ビリー・ジョエル

     

    今日の真空管

    これらの真空管でBGMを実際に聴きながら書いています。

    パワー管  KT77 GOLD LION マッチドクワッド4本 プリ管    12AU7 RFT  ドイツ製 マッチドクワッド4本

    KT77 GOLD LION

    【外観スペック】

    • 管全高 109mm
    • 管実効高 96mm(ハカマ下面〜管頂面)
    • ガラス部径 32mm
    • ハカマ径 32mm
    • ハカマ色 明るいブラウン
    • ガラス部プリント 「KT77 GOLD LION」ロゴゴールド
    • ハカマ部プリント 「Genalex MADE IN RUSSIA」ロゴ 白ヌキ
    • ゲッター形状 段付円環
    • ゲッター位置 管頂部
    • プレート形状 穴無し断面コ字 張り合わせスポット溶接
    • 箱サイズ 44×44×122mm

    試聴レポート

    最近は、KT77 GOLD LIONの魅力に嵌っています。聞き込むほど、ヴォーカル領域の中域のふくよかな厚みと、高域の伸びの美しさには目を見張るものがあります。スピーカーを通して綾香の息づかいや何かを伝えようとする気持ちまでがキレイに表現されているように感じます。 女性ヴォーカルにはうってつけの1本です。

    サラ・ヴォーンやエラ・フィッツジェラルド等の女性ジャズシンガーの曲を聴いたらどうなるか。近いうちに、試してみたいと思います。 また、今回は、今までのRCAに代えて、12AU7 RFT  ドイツ製のプリ管を使ってみました。 その結果、 RCAのような奥行き感が控えめになったかわりに、サウンドの滑らかさが際だつようになりました。 プリ管の交換でこんなに楽しめるとは、今更ながら、真空管はおもしろく、奥が深い。

    かれこれ1時間くらいBGMを流しっぱなしで気分も高揚してきましたので、今日の本題にいくとしましょうか。

     

    最初のハードル マッチドペア

    真空管をやりはじめると、「マッチドペア」または単に「ペア」という言葉がよく使われていることに気づきます。これが、真空管ビギナーにとって最初のハードルです。このマッチドペアの意味は正確に理解してください。理解が不十分ですと、「なんちゃってペア」等のまがいモノをつかまされることにもなりかねませんので、十分に注意してください。

     

    マッチドペアの定義

    ヴィンテージサウンドでは、「マッチドペア」をつぎのように定義しています。 「マッチドペア(またはペア)とは、2本の同一規格かつ同一ブランドの真空管であって、販売店でエージング、測定および選別され、明示的に電気的特性が揃ったものをいう。」

    上記定義によれば、つぎの7つの要件を同時に満たしてはじめてマッチドペアの称号が与えられます。7つのうち1つの要件が欠けても、もはやマッチドペアとは呼ぶことはできません。

    • 【要件1】2本の真空管であること
    • 【要件2】同一規格であること
    • 【要件3】同一ブランドであること
    • 【要件4】販売店でエージングされていること
    • 【要件5】販売店で測定されていること
    • 【要件6】販売店で選別されていること
    • 【要件7】明示的に電気的特性が揃っていること

    つぎに各要件について検討します。

    要件1 2本の真空管であること

    この要件については、異論の余地は無いと思います。ペアというくらいですから2本の真空管であることが要件となります。

     

    要件2 同一規格であること

    2本の真空管が同一の規格であることが求められます。ここでいう規格とは、真空管の工業規格を指し、具体的にはEL34,KT88,12AX7,6SN7GT,5U4GB等で、パワー管、プリ管、整流管のそれぞれについてマッチドペアが存在します。従って、マッチドペアを構成する2本は、共に例えばEL34である必要があります。これに対して、1本目がEL34で2本目がKT88の場合には、規格が異なるためマッチドペアではありません。

     

    要件3 同一ブランドであること

    マッチドペアEL34 Mullard

    2本の真空管が同一ブランド(メーカー)であることが求められます。同一規格であってもブランドが異なると、内部構造の相違によりサウンドが異なるからです。例えば、上の画像のように左の1本目がムラード製のEL34であれば、右の2本目も同ブランド(ムラード)のEL34でなければなりません。

    一方、 下の画像のように、左の1本目が別ブランド(TUNG-SOL)の場合には、マッチドペアではありません。

    マッチドペアでない例

     

    要件4 販売店でエージングされていること

    エージング中の真空管
    【ヴィンテージサウンドでエージング中の真空管】

    まず、エージングとは、新品(または長期間未使用)の真空管に対して、所定の電圧を印加することにより、真空管の動作を安定化させるための電気的操作をいいます。新車に例えると、エンジンの慣らし運転に相当します。

    ここで、単に電圧を印加しただけではエージングにはなりません。

    真空管の規格毎に最適パラメータを設定管理することによりはじめてエージングが完了します。なお、ヴィンテージサウンドでは、独自ノウハウにより全真空管に対してエージングを実施しております。このエージングシステムは、特許出願中です。

    エージングの意味はご理解いただけたと思いますが、「真空管メーカーでもエージングをやっているのでは?」という疑問が出てくると思います。 もちろん、真空管メーカーでもエージングを実施しておりますが、問題は、エージングの質です。

    真空管メーカーでは、コストの関係からエージングに手間と時間をかけることが難しいため、不十分なエージングの真空管がどんどん出荷されてゆきます。不十分なエージングは、故障リスクの増大、サウンド未成熟等、真空管ユーザにとって百害あって一利無しです。

    このような背景があるからこそ、販売店で責任を持ったエージングが必要となる訳です。

    ここで、エージングの目的は5つあります。

    最も重要な第1の目的は、初期不良因子を有する真空管を出荷前に排除することです。

    初期不良因子を有する真空管は、実機で使用してからまもなく不良となるため、エージングをしないで出荷するとお客様のアンプで不良となってしまいます。

    そこで、エージングにより初期不良因子を有する真空管に対して、意図的に不良を発生させているのです。 ヴィンテージサウンドでも以前は未エージングで真空管を販売していた時期がありましたが、現在のようにエージング済みの真空管を販売する体制になってからは、故障クレームが激減しました。これは、誇張でも何でもなく、エージングの効果を確信するとともに、これからも品質向上に努めてゆきたいと決意を新たにしております。

     

    第2の目的は、真空管の電気的動作の安定化を図ることです。

    新品の真空管は、電気的特性(ex.プレート電流、相互コンダクタンス)が時間的に変動します。そこで、エージングを実施することにより、時間の経過とともに、変動幅が小さくなり、やがて安定化します。

     

    第3の目的は、真空管の長寿命化を図ることです。

    エージングをせずに新品の真空管をいきなり実機で使用することは、新車をいきなり高速道路でレッドゾーン走行させることと同じで、真空管を痛めます。そこで、ヴィンテージサウンドでは、低い電圧から徐々に高くしてゆき、真空管にゆっくりとエージングを施してゆきます。エージング済みの真空管を実機で使用しても、すでに安定化しておりますので、長期間に亘って、パフォーマンスを発揮してくれます。長期スパンで見た場合、エージング済みの真空管のほうが、未エージングと比して長寿命となりますので、結局お買い得な真空管ということができます。

     

    第4の目的は、真空管の測定精度を高めることです。

    エージング前の真空管は、上記のように電気的特性が時間的に変動するため、真空管の測定値も変動します。従って、エージング前の真空管をいくら測定しても、正確な値を得ることはできません。これに対して、エージング済みの真空管は電気的特性が安定しているため、真空管の測定精度を飛躍的に高めることができるのです。

     

    第5の目的は、サウンドを向上させることです。

    未エージングの真空管を使用すると、尖った感じで耳障りなサウンドがスピーカーから流れてきます。これに対して、エージング済みの真空管の場合、角がなく尖った感じが消え、なんとも言えない、心地よい真空管特有のまろやかなサウンドとなります。 ここまでお読みになっていかがでしょうか。 エージングは良いことだらけです。

    ですが、時間と手間がかかるため、真空管販売店で独自にエージングを実施しているところは、私の知る限りでは皆無に等しく、真空管メーカーまたは真空管問屋から入荷した真空管をそのまま販売しているというのが実態です。中にはエージングという用語すら知らない販売店もあり、真空管ユーザーにとって悲しい現実です。

     

    要件5 販売店で測定されていること

    マッチドペアを選別するためには、真空管の電気的特性を測定する作業が必ず発生します。問題は、誰が測定者であるかということです。 測定者は、「真空管メーカー」、「リブランド商社」または「販売店」のいずれかです。 しかしながら、真空管メーカーの測定には、測定結果の信頼性が低く、誤差が大きいという根本的な問題があるため、ヴィンテージサウンドでは、真空管メーカーの測定結果を信用せず、一から測定し直しています。

    真空管メーカーの測定結果
    【真空管メーカーの測定ラベル】

    上の画像の真空管は、TUNG-SOL EL34でロシア工場で測定されたものです。Ipはプレート電流(54mA)、Gmは相互コンダクタンス(8600シーメンスまたはモー)を意味しています。フォーマットは同じですので、このようなラベルが貼られた真空管が店頭に並んでいた場合には、真空管メーカーで測定された真空管であると容易に判定できます。

    ここで、なぜ、真空管メーカーの測定結果は、誤差が大きいのでしょうか?

    理由は3つあります。

     

    第1の理由は、大量の真空管を測定するための測定システムの測定精度がそもそも低いからです。

    真空管メーカーの測定は自動計測され、その測定結果がラベル印字され、各真空管に貼り付けられておりますが、ヴィンテージサウンドで測定しなおすと、印字された測定値に対して数10%も誤差がある真空管が当たり前のようにあります。

     

    第2の理由は、測定結果が印字されたラベルの貼り間違いが発生するからです。

    ヴィンテージサウンドで測定しなおすと、印字された測定値に対して、3倍も測定値に開きがあるケースもあり、ここまでくると誤差の範囲を超えております。原因は、ラベルを真空管または箱に張る際に取り違えたという、単純なミスと思われます。

    ラベルミスは、以外と多いのです。 第3の理由は、海外の真空管メーカーから販売店までの輸送経路における振動により電気的特性が変化する場合があるからです。 ここで、問題です。 輸送経路とは、どれくらいの距離をさすのでしょうか。

    答えは、地球半周くらいです。 例えば、Sovtek,Svetlana、EH等のブランドで有名なロシア製の真空管の場合、ロシアから日本へ直接輸入されるわけではありません。ロシアの真空管メーカー(工場)で製造・測定された真空管は、一旦、米国の販売商社へ集められた後に日本へ輸出されます。

    つまり、ロシア→米国→日本という地球規模の移動を経てようやく販売店にたどりつくことになります。このような長旅では、何度も積み下ろしが行われるたびに真空管に機械的ストレスが加わることは想像に難くありません。真空管はとにもかくにも振動に弱いのです。 ここで、 百歩譲って、ロシアでの測定精度が極めて高かったとしても、日本に到着した頃には誤差が大きくなってしまいます。

    これは、真空管の宿命および輸送システム上、回避できない問題です。 ヴィンテージサウンドでも同様の経験をしております。規模は地球規模から日本国内となりますが、真空管をご購入された国内のお客様から動作不良のご連絡をいただき、回収して再測定してみると、出荷時の測定値からかけ離れていたという事例があります。

    出荷前に測定し測定値を明記しておりますので、国内輸送中の振動が影響しているということは明白です。 日本国内ですら誤差が生じるのですから、地球規模の輸送では言わずもがなです。 ロシア工場での測定値と、ヴィンテージサウンドでの測定値とを比較したデータもありますので、後日公開したいと思います。

    つぎに、上述したリブランド商社について言及したいと思います。リブランド商社とは、真空管メーカーで製造された真空管に自社ブランドを付け直して販売する商社で、Groove Tube(グルーブチューブ)、TAD、RUBY等がこれに該当します。

    広義では、真空管アンプメーカーが真空管に独自ブランドを付して販売するケースもリブランド商社に該当します。真空管アンプメーカーがいわゆる純正品として採用している真空管は、ロゴだけ異なり、実は広く流通している中国製、ロシア製、スロバキア製等と中身が同じであるケースがほとんどです。

    例えば、ギターアンプメーカーでは、FENDER、MESA、Marshall、Peavy等が代表格で、オーディオアンプメーカーでは、真空管にそのメーカーのロゴが印刷されているものです。 リブランド商社は、エージング、真空管の測定方法や選別方法に独自色を出すことで真空管メーカーとは一線を画しているのですが、上述した第2の理由(ラベルミス)や第3の理由(輸送中の誤差拡大)により、リブランド商社の真空管と言えども測定結果を額面通り受け取る訳にはいきません。

    一般論としては、リブランド商社の真空管は、真空管メーカーに比して測定精度が高いものが多いのですが、ヴィンテージサウンドでの測定実績より、明らかに第1の理由(そも測定誤差が大きい)に該当するであろうと推測される真空管を出荷しているリブランド商社も中にはありますので、注意が必要です。

    かかる事情より、日本の販売店での再測定、追試験を経た上で販売されるべきですが、残念ながらこれをやっている販売店は皆無に等しいのではないでしょうか。ちなみに、ヴィンテージサウンドでは、リブランド商社の真空管であっても、真空管メーカーの真空管と分け隔てすることなく、エージング、測定および選別を行った上で販売しております。

     

    要件6 販売店で選別されていること

    上述した要件5と同じ理由から、販売店で測定された後、選別されていることが重要となります。なお、ヴィンテージサウンドでは、測定誤差が5%以内という明確な選別基準でマッチドペア、マッチドトリオ、マッチドクワッド、マッチドセクテットおよびマッチドオクテットを選別しております。

    ここで、マッチドペアは、前述したように2本の特性が揃ったもの、マッチドトリオは3本の特性が揃ったもの、マッチドクワッドは4本の特性が揃ったもの、マッチドセクテットは6本の特性が揃ったもの、マッチドオクテットは8本の特性が揃ったものです。

     

    要件7 明示的に電気的特性が揃っていること

    明示的とは、測定値および選別基準がラベル表示により購入者に明示されていることを指します。

    単に2本の真空管を見せられて、「特性が揃ったマッチドペアです」と言われても、私ならば絶対に信用しません。電気は目に見えませんから、購入者がマッチドペアの根拠を知るのは、購入者の権利であると同時に、販売店の義務であると考えます。

    仮に、私が購入者の立場ならば、エージングの有無、どのような測定方法と測定条件で、どのような電気的特性を測定し、どのような誤差条件でマッチドペアを選別したのかを販売店に聞きます。 明確な答えが返ってこない場合には、真空管メーカーまたはリブランド商社で測定・選別されたものをスルーで販売している販売店であることがバレバレとなります。

    要件4(エージング)、要件5(販売店で測定)および要件6(販売店で選別)をクリアしているならば、測定値および選別基準を購入者に明示することは極めて簡単なことのはずです。 なお、ヴィンテージサウンドでは、マッチド管の全てについて、測定値と選別基準を明示したラベルを真空管の箱に貼ることで、この要件7をクリアしております。

    明示ラベル
    【ヴィンテージサウンドの明示ラベル例】

    画像の真空管は、EL34 Mullardで、ヴィンテージサウンドの場合、ラベルには、エージング、測定条件(プレート電圧400V、バイアス電圧-36V)、測定結果(プレート電流40mA)および選別条件(誤差5%以内)が明示されております。これにより、お客様に安心して真空管をご購入していただいております。 本テーマはこれにて終了いたしますが、真空管の測定や精度については、かなり奥が深いため、別テーマを設けて解説したいと思います。

    Good music !